ひええ

アンダー・ザ・シルバーレイクのひええのネタバレレビュー・内容・結末

4.7

このレビューはネタバレを含みます

現実と妄想の境界がぐずぐず入り乱れ、鑑賞後に感じる高揚感と疲労感は『インヒアレントヴァイス』や『マルホランドドライブ』と似ている。(もちろん、舞台が同じというのもあるけれども。
主人公サムは大人になりきれない大人だが、愛するポップカルチャーと妄想に揉まれながら、試練(神のようなクリエイター像、理想である過去の女性)を乗り越え、変化してゆく。
そういえば監督の前作『イット・フォローズ』も若者の変化と成長をテーマにしていたな〜と思ったのだけれど、今作はオタクのイニシエーションもの...と言っても語弊はないかな?

ラストについて、ほーとおもった考察を引用。
「「静かにしていろ」という暗号を綴るという行為を紐解くと、これは自分が「暗号を生み出す側の存在になるんだ」という決意が込められているように思えます。つまりポップカルチャーという暗号に塗れた文化を生み出す側になるということです。」(https://www.club-typhoon.com/archives/2018/10/13/underthesilverlake.html#i-10)

消費するオタクが生み出す側のオタクへと成長する。象徴的。

ああでも分からない部分の方が多いかも...これはもう一度観るつもり。
他の人の考察を読んでて、青と赤の対比(変化)の演出が気になった。
監督の前々作『アメリカンスリープオーバー』も観なきゃ
ひええ

ひええ