otom

アンダー・ザ・シルバーレイクのotomのレビュー・感想・評価

4.8
監督の趣味なんだろうけど、'90s世代要素てんこ盛りで狙い撃ちされた気分。ニルヴァーナ以下、あの曲もあの曲もマジかーって云うハリウッド的挫折したシンガーソングライター志望には地獄の様な作り話で面白い。しかしねぇ、劇中に限らず衣食云々からメディアやらサブスクのおすすめ機能まですっかり自由意思を剥奪されてる気はするもんなぁ。上昇して墓に入るってのが富豪特権のハリウッドレベルの剥奪(当人達にとっちゃ付与)だったらまだ良いけど、庶民のは目も当てられん。そんな訳で逃れられないから刹那を楽しむってのは結構納得できる。闇世界からの『静かにしてろ』の警告はそれとして、世界の実情を知らないで剥奪されるのか、知りながら剥奪されるのか、もしくは反抗を試みるのか、どれが良いのかは分からん。ハリウッドの光と影とパトリック・フィッシュラーとホームレス使いはまぁ、リンチっぽかった。PLAYBOY表紙から貯水池の下り好き。
otom

otom