ヒリヒリと心に永遠に残る火傷を負わせる映画。
長回しが多く、なかなかの振り回すような表現をしてくる映画なので、
見終わった後の満足度は低い。
綾野剛の研吾は、どういった役作りをしたのだろうか。この時期の綾野剛は、なんかこの世の人間とは思えないようなオーラを放っていた。
演技とは思えないあらゆる行動に、もはや怖さ以外の感情を抱くことができなかった。
研吾自体は薬物はやっていないようだが、お酒もあり精神状態もあり、薬物の飛ぶ感じを重ねて表現されているように見えた。
日本で一番悪い奴らの、綾野剛を思い出す。
村上虹郎の融は、かわいい。
登場人物の中で、一番人間的である。
それもあり、主人公の研吾よりも融に感情移入をして鑑賞することになった。
成長物語ではあるのだけど、やはり人間離れした登場人物たちにより、それはどうでもいいように思えてしまう。
この映画の一番の売りである、「映画史に残る10分に及ぶ死闘」、
現代邦画とはかけ離れた印象。
ここのシーンの音楽が綺麗だったなあ。
感想を書いて分かる通り、なんだか分からない！と叫びたくなる映画でした。
それも一つの魅力。
