わたP

ニーゼと光のアトリエのわたPのレビュー・感想・評価

ニーゼと光のアトリエ(2015年製作の映画)
4.0
暴力的で人権など無視した治療が蔓延っていた時代に、芸術を通した作業療法で精神疾患の患者と向き合おうとした女性医師のお話です。

最近だとアールブリュットとか障害者のアート活動によって支援する形が出来てきているけど、当時にはそんなもの考えられなかったのだと思うし、それを1人の女性が成し遂げたというのがまた凄い。
僕も障害関係の仕事をしていたこともあって、アートっていうほどでもないお絵かき程度になら関わったことがあるんだけど、ほんとに面白いものが沢山あって、その可能性を凄く感じたものだった。

この先生のやり方がほんとに全て正しいのかはわからない。だって他害行為をしてしまう人には、どうしても気をつけなきゃいけないし、隔離や身体拘束が止む無い場合が出てくることもあるし、この映画のクライマックスのようにうまくいかないことだって多々ある。
だけどこの映画で僕が好きなのは、非協力的で理解の無かった看護師のリマが、段々と変わっていって文字通り彼らの良き世話役になっていったことが嬉しかった。
それってきっと知ることから始まると思っていてこれは僕が全くの素人から障害者関係の仕事に就いたから言えると思うんですけど、障害のある方と接する機会が無いと、どうしたらいいのかとか考えてしまいがちなんですけど、一緒に作業したり、一緒に行動したりしていくうちに、こういう面があるのかとか、その人のことがわかってきて、自然と行動したり接することができるようになるもんだと思うんですよね。
でもこれって、別に障害の有る無しに関わらず人と人って大体そんなもんですよね?
だからアートでもなんでもいいんですけど、そういうものに触れて知ることから始まって、みんなが理解してくれる世の中になればいいなあと思います!


うわあ!!!めちゃくちゃ真面目なこと言ってしまった!!!ハズ!!
わたP

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