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アマンダ・ノックスのtransfilmのレビュー・感想・評価

アマンダ・ノックス(2016年製作の映画)
4.0
Netflixオリジナルドキュメンタリー。
いつもNetflixのページで映画を探してると、
ドキュメンタリーにかなり力を入れてるんだなと感じる。
作品数が多いし、オリジナル作品も結構ありますね。

自分は、この映画を見る前までアマンダ・ノックスのことは知らなかった。
でも、観始めてこの事件はどこかで見覚えがあると思った。
たぶん、マイケル・ウィンターボトム監督の「天使が消えた町」だったと思う。
「天使が消えた町」を見たときはそれがアマンダノックスの事件を基にしてるとは気付かなかったけど、このドキュメンタリーを見て実際に起こった事件だったということがわかった。(なので、「天使が消えた町」の映画が何を言いたかったかも、いまならなんとなくわかる。かもしれない。)

この事件は、最終的にアマンダノックスに無罪判決をするまで8年かかった。
そのあいだ、アマンダ・ノックスの判決がころころ入れ替わったそう。
映画の中で、アマンダ・ノックスとその恋人、
イタリア検事、鑑識官、そしてゴシップ記者などがでてくるけど、
みんな表向きは普通そう。でも、この中の誰かの主張が絶対に間違ってる。ひょっとしたら嘘をついてる。
裏がある人物はだれか・・。この映画は、ひそかにそういう視点で
登場人物たちを眺めてみるのも面白いと思った。

でも、フィクションなら、「きっとこの人物は黒だと思う。」「きっとこの人は嘘ついてる」なんてことを割と軽く言えるけど、ノンフィクションとなると、正直よくわからんね。という感想。簡単に言えるのは、ゴシップ記者が一番余計な存在で、かつそういった記者が書く情報に操作される民間人が非常に困った存在であったということ。

ちなみに、最初この映画のアマンダ・ノックスを見たときは、
事件の当事者の代わりに、別の女優が演じてるのかな?と思ってしまった。
すごい喋りが上手だし、一般の人にしては綺麗だと思う。
それに、もし自分が同じ立場だったら、
こういった事件を振り返るドキュメンタリーに出られただろうか?。と思った。
無罪だったら何の罪悪感もなく出られるだろうし、かといって本当に有罪ならば、
こういうドキュメンタリーにでるくらいの神経の太さはありそうだし。
という感じで、アマンダ・ノックスの真の姿はいくら推測してもわからない。

マスコミが大騒ぎしたせいで、無罪判決をうけたアマンダノックスは
いまでも本当に無罪なのか、きっと多くの人に疑われるに違いないと思う。。

・memo
個人的には、現場に性交渉の痕跡が残ってるのに、
その相手より先にアマンダ・ノックスを疑って逮捕したところは
あまり理解できなかった。
なので、少なくともイタリア検事が偏見で捜査したんじゃないかという疑惑は生まれた。
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