Sachika

ポップスターのSachikaのネタバレレビュー・内容・結末

ポップスター(2018年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

セレステは授業中に起こった、クラスメイトによる銃乱射事件の被害者であり生存者。
事件の追悼の場で、自身の言葉を姉と一緒に歌にしたことがきっかけで、CDデビューを果たす。
それから18年の時がたち、度重なるスキャンダルからの復活ライブ当日、再び世間を揺るがす惨事が起こる。
それはセレステが曲で使ったマスクを被った犯人による、銃乱射事件だった。







スターの光と闇、セレステとエレノアの姉妹間の確執。
若くして成功・出産を経験し、多くの問題を起こし続けてきたセレステは、地元の公演で復活を果たす。
子どものころからスターとして売れ、大人になってからはお騒がせスターと呼ばれるようになる、典型的なストーリー展開。

そこに銃乱射や無差別テロのトラウマをねじ込んでいく事によって、セレステのキャラクター性はもちろん、物語に厚みを持たせている。
でもおしゃれさとか設定に拘りすぎてて、観客を置いてけぼりにしているというか、展開がこういう作りだからこその、ウィレム・デフォーのナレーションなのだろうけど、引き込まれなかったなあ。

乱射事件に巻き込まれて生死の境をさまよい、悪魔と契約した。
だからセレステは歌わなきゃいけない。
妹のセレステだけを危険な目に合わせた償いで、姉のエリーは妹を献身的に支えなくてはいけない。
姉の方が歌が上手くて、曲作りも姉がしているのにもかかわらず。
その辺の設定が突飛に感じて、上手く感情移入出来なかったのかも。

‪ステージに立ち、私たちにパワーを与える、輝かしいスターにだって、心に闇はある。
それが乱射事件のトラウマという明確な形で、コントラストを描いている点はわかりやすかったけど、‬
スターの伝記映画や、ミュージカル映画が近年続いていた分、他と比較してしまった所があったのかなあ。
感動要素も感動出来ずに終わってしまった。
Sachika

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