ゆかちん

グッバイ・クリストファー・ロビンのゆかちんのレビュー・感想・評価

3.0
んー、そうかぁ。。。

児童小説『くまのプーさん』の誕生秘話を、原作者A・A・ミルンとその息子クリストファー・ロビンの交流を通して描くーーー。

ミルンは、戦争に行ってから反戦物を書こうとしていたが、息子との交流で、心の癒しとなるプーさんが出来る。
プーさんは大ヒットするが、主人公を息子の本名クリストファー・ロビンとしたことで、息子は異様な注目を浴びてしまうことになる。。。

世界中の人たちの癒しの世界を作り出した一方で、実の息子の子ども時代はある種、犠牲になってしまった。
親の心子知らずではなく、子の心親知らずというか…。。
クリストファーとナニーとの関係良かったな。
母親が毒親気味だった。

プーさんのタイトルとか色々出来上がっていくところ良かった。
あの丘や川、あったんや〜。
登場人物たちがその場に立ち、見たことある絵になるとき、わあ…となる。
挿絵画家の人も良かったな〜。

軋轢が生じていた親子関係だったけど、再びの戦争の後、あの丘での2人はとても美しかった。
プーさんとクリストファー・ロビンのあの絵のよう。
息子がプーさんが多くの人々にもたらしたものの大きさに気づけたのなら、せめてもの救い。

自然を交えた映像の撮り方、音楽や静けさがとても良かった。



ミルン役のドーナル・グリーソン、いい役者だなぁ。
戦争体験によるPTSD、妻が一時出ていった後の不器用ながら愛情を注ぐクリストファーとの交流。プーさんが売れてからの葛藤。
グッと堪えた表情がなんともいえなかった。

クリストファーと無邪気に遊んでるとこ可愛かった。思いっきりコケてるとこ、ピーターラビット思い出した笑。

お父さんも悪気は無いんだよね。
でも、そこちゃんとやらなあかんやろってところが出来ない。情けなさもある。
彼は彼なりに色々あるからこそなんだけど、そこがまた切ない。

ドーナル・グリーソンのバリバリのイギリス英語好きやな。こういうシリアスな演技も好き。


妻ダフネ役にマーゴット・ロビー。
可愛くて無神経…ほんまこういうの似合うな笑。
戦争に大切な人を送り出す辛さって、すごい大変やろなとか苦労もわかるけど、あのナニーへの発言とか人格疑うし、子どもを商品にしてるのもどうかと思う。
彼女も子どもを愛してないわけではないんやけど。

子役もめちゃ良かったなぁ。
ナニーのヌーもとても良かった!


「プーさんと大人になった僕」はフィクションだけど、寄宿舎学校にいくところ、戦争行くところとか、実際のクリストファー・ロビンと通じるところもあったんだな。
また観たくなった。
ゆかちん

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