rage30

ディザスター・アーティストのrage30のネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

な~んか思ってたのと、微妙に違いました。
クソ監督のクソっぷりを笑う作品を予想していたのですが、意外とウェットなドラマ要素があるので、純粋なコメディーを期待すると肩透かしを食らうかもしれません。

ジェームズ・フランコが主人公のトミー・ウィソーに、かなり寄り添うアプローチをした為に、彼の抱える孤独や悲哀や前傾化し、彼が変人から同情すべき人間に見えてしまったんですよね。
そのせいで、映画撮影時のトラブルも笑うに笑えないというか、ノイズになってしまいました。

トミーに寄り添うなら、彼の目線から見た“悲劇”として描くべきだし、“喜劇”として描くなら、彼を突き放す必要があった様に思います。
本作は両者の良いとこ取りをした為に、コメディーともドラマとも言えない中途半端な作品に感じてしまいました。

『The Room』に関しては、アウトサイダーアートとしては興味深いものの、ダメさをあげつらう様な笑いには、賛同出来なかったかな~。
冷笑的で、あまり健康的な文化だとは思えません。

あとは、カメオで有名俳優が出まくるのが面白かったです。
ザック・エフロンなんか最初気付かなかったし、ジャド・アパトーが出てきたのもビックリ。
デイヴ・フランコとジェームズ・フランコが兄弟なのも知らなかったので、あとで知って驚きましたね。笑

というわけで、不満点を多く書いてしまいましたが、トミー・ウィソーの謎過ぎるキャラクターは魅力的だし、『The Room』というカルト映画がどんな作品なのか知れて良かったです。

あらすじを聞いて、少しでも興味が湧けば、見る価値がある作品と言えるでしょう。
それでは…「Oh, hi Mark!」
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