グレハニスト森田

ライフのグレハニスト森田のレビュー・感想・評価

ライフ(2017年製作の映画)
2.8
国籍や性別が違うだけで争ってるレベルなのに、異星人なんかと仲良くできるわけないだろうと思う今日この頃、この手の敵対的地球外生命体を扱った映画は大歓迎である。

さて、内容と言えば閉鎖的宇宙ステーションで地球外生命体が逃げ出した、という「エイリアン」に真っ向勝負を仕掛けたようなお話なので、「エイリアン」と比較して考えてみる。

搭乗員の男女比は4:2で計6名(アンドロイド:アッシュ除く)と両作品同じであり、かなりフィーチャーしている様子。
逆に異なる点としては日本の扱い。
ウェイランドユタニという日系企業を出して公然と日本叩きをしていた「エイリアン」とは対照的に、本作の日本人であるショウ(真田広之)は頼りになるエンジニアとして登場している。
日本は許されたのか(笑)
ハリウッドSFホラーに日本人が出ているというのは何かうれしいものがある。是非生き残ってほしい(笑)

次にエイリアン:カルビンについて。
デザイン的にはヒジョーにシンプルな、悪く言えば大した特徴もない生き物だ。
これもまた「エイリアン」をフィーチャーしてか、人の体内に侵入し大きくなっていくという特性があるようだが、エイリアンと違い口から入って
口から出ていく行儀のよい生き物である。
とにかく見た目が弱く、ゼノモーフのような生理的嫌悪感を感じるまでには至らず。
これはギーガーが凄すぎるのでしょうがない。

最も異なる点は「リプリーの不在」。
ネタバレしない程度に言及すると、この映画には2名の女性がいるがリプリーに該当するようなエイリアンに立ち向かう女性キャラクターは存在しない。
さて、リプリーのいないエイリアンが面白いでしょうか。
面白くないんだ、これが。

勇敢に敵と対峙する聡明なヒロインがいない場合、どういうことになるのか自分の目で確かめてみてください。(どうしてもという場合は確かめなくてもよい)