小さい頃、誰しも通過した心の動揺。
傷つくことより、傷つけてしまうことの方が怖くて、うろたえ、もがき、一人で苦しんでしまう。
良かれと思ってした事も裏目に出るし、意を決して歩み寄ろうとしても、ものすごい音を立てて目の前のシャッターが降ろされたような仕打ちを受ける。
それでもどこからか福音が聞こえてきて、ホンのちょっとした勇気が湧いてくる。
そしてまた、何度でも友達になれる。
大人になると、いろんなものが邪魔をしてなかなかアタマをさげることができない。
そもそも"友達"ができない。
でもそんなの全て言い訳だ。
自分が可愛くって傷つく事が怖くなってるだけだ。
背中の荷物を少しでも下ろせば自然と笑顔も戻ってくるはず。
しかめっ面が大人の証と、一体誰が決めたんだ?
ほんの少しの勇気を出して笑顔を作れば、誰かが声をかけてくれる、いつか。
と、ついぞ笑顔を忘れていたワタシにそんなコトを投げ掛けてくれたようだった。
下のまぶたをこじ開けて、玉のような涙の粒がボロボロと溢れ出すのがわかった。
しかも、断りもなく勝手にだった。
こっちだっていい大人なんだから、心の準備ってのがあるだろう、バカ!