Fitzcarraldo

ゲット・アウトのFitzcarraldoのレビュー・感想・評価

ゲット・アウト(2017年製作の映画)
2.8
凸凹コメディコンビのキー&ピールがアメリカのお茶の間を賑やかした勢いで映画界に進出。そのコンビの太っちょの方で草剪剛のエセいい人とは違い本当にイイやつオーラがこぼれ落ちてるジョーダン・ピール単独による脚本・監督作品。

前日に見た“NOCTURNAL ANIMALS”が脳ミソにこびりついて離れないので、それを中和させる意味でも前作“KEANU”のような軽快なお笑いを期待して本作を見に行くも、軽快さ皆無の不穏なトーンで進んでいき参った…いや…そういうつもりじゃないのよ、と言われても幕が上がってしまえば退出するより選択肢はないのは百も承知。えっピール?!これフリだよね?中盤に入るまでオチ待ちしていたが全くオチない。暗闇からケンブリッジ飛鳥ばりの美しいフォームで猛ダッシュで向かってくる庭師でオチたと言えばオチたのか…アメリカでは、このダッシュシーンを真似て至る所でダッシュする一般人をスマホで撮影する輩が急増。撮影者は全速力で向かってくる友人が通り過ぎると必ず爆笑してるのだが、何がそんなに面白いのか理解できない。スーパーマーケットの中で走る輩がいたが、日本でも真似て様々なところで#GetOutChallengeとならないことを願う。

ホラー弱者の己は本作で充分ビビったのだが…アトラクション的な脅しは瞬間的なもので何も残らないし、二回目に見る時はその効果は限りなくゼロに近くなる。そういうものはワンナイトのアバンチュールてなもんで、その晩だけの一時の快楽だけで、この先残るものは何人とヤッたぜというクソくだらない自慢話のみで、しょーもない…

唯一の発見は、浦沢直樹氏の漫画『Happy!』の竜ヶ崎 蝶子が悪巧みしてる時の顔と同じ顔をしてるベティー・ガブリエル。浦沢漫画の実写化の際は是非とも彼女をキャスティングして頂きたい。
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