Fitzcarraldo

ショーイング・アップのFitzcarraldoのレビュー・感想・評価

ショーイング・アップ(2023年製作の映画)
3.3
世界一クロックスの似合う女優ことミシェル・ウィリアムズとケリー・ライカート監督による4度目のタッグ作。

またしても女優オーラ艶消しスタイルでマットなミシェルとなって本作も登場。小汚いクロックスを履いた姿は、千葉のドンキホーテとかでよく見るヤンキーの彼女スタイル。

彼女の艶消しマットな佇まいと、そこから醸す雰囲気が、とにかく素晴らしい。

物語は特に何も起きない。本当に小さな小さなある日常の堆積で終始する。ともすれば更年期障害かとも捉えられそうなミシェルの僅かな機微がよく描かれている。

この脚本に対してお金を出そうとしてくれる人がアメリカにはいるということが羨ましくもあり嫉妬もしてしまう。なんて贅沢なんだろう…これが国力の差なのか…

よしんば全く同じ脚本を日本で書いたとしたら…恐らく門前払いされるのではないだろうか?日本なら…そんな気がする。

本当に何も起きないので、前半は何度もウトウトしてしまった。これが映画としてカタチになってスクリーンに映し出されていることが、やっぱり贅沢だなぁ思いながら見ていた。

予算の少ない小さいバジェットだと思うのだが、エンドクレジットにあれだけ多くの人が関わっているのを見ると、割と予算かけてるなと…やっぱり贅沢な作品である。
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