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殺しのセレナーデのsayaのレビュー・感想・評価

殺しのセレナーデ(2001年製作の映画)
2.5
ネット上で"闇の詩人"と名乗る殺人鬼によって女子大生惨殺事件が起きる中、サラマンカ大学に編入してきたヒロインの元にも犯行予告が届いてしまうスペイン発の学園ホラーです。
最初の被害者になる女性が殺人鬼から仮面を取って顔を見るところや、タイトルロゴの出し方まで『スクリーム』をもろ意識しているように思えます。
ヒロインがキャリーケースをもって雨の中を大学に訪れるのも『サスペリア』みたいですし。
テーマにも絡んでくるのですが、頭の悪い大学生ばかり出てきますし、女子大生が履いていた靴に酒を注いで新入生に飲ませるのは臭そうで嫌ですね。
殺人鬼が途中で殺人をお休みするのですが、次の殺人までの時間経過をダイジェストで流す演出も実に安っぽいです。
事件を捜査中の刑事が女子大生に惚れてしまって、手錠と刃物を使ってセックスするのも正気を疑いました、そんなやつは絶対クビにしたほうがいいです。
犯人当て要素もあって意外な犯人が用意されているのですが、"闇の詩人"という中二病くさいネーミングセンスや、意識高い系の犯行動機にあまり共感できないのでスッキリしないまま終わりました。
筋が通らないことなんてこの世には腐るほどありますし、その部分だけ理想を貫いて犯罪を正当化しても説得力がないのですよね。
社会に対して憤りを感じているなら、政治家でも目指してくれたほうがよほど建設的ですよ。
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