saya

クラス・オブ・1999のsayaのレビュー・感想・評価

クラス・オブ・1999(1990年製作の映画)
4.0
暴徒化した学生たちによって街が無法地帯になった近未来、ケネディ高校は暴力問題を解決すべく全国に先駆けてロボット教師の導入実験を開始したのですが、元は軍用だったロボット教師たちは指導を逸脱した暴走を始めるようになり、問題児を抹殺して校内暴力をなくそうとするSFアクション映画です。
『処刑教室』と同じ監督なのに、シリアスな社会派ドラマから一転して、リアリティの欠片もないクレイジーなバイオレンス活劇に仕上がっているのが最高でした。
前作より規模や演出を派手にして盛り上げるのは、続編の作り方としても正しいですね。
『エイリアン2』のキャッチコピー「今度は戦争だ!」は、この映画にも当てはまります。
カーアクションからガンアクション、肉弾戦まで暴力描写も見応え充分な内容でした。
学生たちが銃で武装する街並みは、『ニューヨーク1997』や『マッドマックス』のような世紀末感です。
『シティ・オブ・ゴッド』の少年ギャングのような連中なのに、真面目に登校するのも愉快でした。
刑務所みたいな高校に、皮膚の下が機械じかけの『ターミネーター』なロボット教師が3人も赴任してくるわけですから、面白いに決まっていますよ。
熱血教師が主人公だった前作に対して、今回は熱い不良たちを主人公にしているのもバランス良いですね。
ロボット教師による不良グループを共倒れさせようとする作戦や、敵対しあっていた不良が仲間になる少年漫画のような熱血展開も燃えました。
不良の主人公と優等生のヒロインが、少女漫画のような王道カップリングで、美男美女だったのもポイント高いです。
不良と一般生徒の住む世界があまりに違いすぎて、『幽遊白書』で飛影と海藤が同じコマに存在するくらいの違和感もありましたが。
ロボット教師の腕に仕込み銃が隠されているギミックや、前作をオマージュしたような首吊りフィニッシュも楽しめます。
saya

saya