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新仁義なき戦い 組長の首のbluetokyoのレビュー・感想・評価

新仁義なき戦い 組長の首(1975年製作の映画)
3.8
前編となにも関係はない。逆に、だからこそ、抜群に面白い。サム・ペキンパー監督の「ガルシアの首」というのがあったけど、ちょっと違うかな。ウルトラセブンのアンヌ隊員、ひし美ゆり子さんが出ている。ヒロインというよりも疫病神というか、付き合っている男が次々と亡くなるのだ。梶芽衣子さんも出ているがまったく目立たない。

ことの発端は、北九州、大和田組と共栄会との抗争で、大和田組の組長の婿、楠と流れ者の黒田が、共栄会の組長を襲撃するするところから。
手筈では、楠が共栄会の組長を射殺することになっていたが失敗し、代わりに、黒田が、共栄会の組長を射殺。刑務所へ。

黒田が、出所して、楠のところに行って、500万円よこせや、と言ってみる。楠は、大和田のところへ行くも、のらりくらりである。
埒があかないので、楠は、車ごと大和田の家へ突っ込んだりして、ようやく、500万円払う約束を取り付けた。

あんまり払いたくない大和田は、若頭の相原に、じゃあ、500万円、払っとけ、と命じる。

えっ、なんで、オレが、と相原。黒田に覚せい剤を渡し、とりあえず、これでしのいでくれという。
実は、覚せい剤は、相原と仲の悪い赤松が取り仕切っている。ちゃんと、話しば、通っているんかいのお。そこらへんは、大丈夫じゃ。

黒田は信じていないので、直に、赤松のところに行くと、やっぱし、話は通っていず。
だが、かまわず、舎弟に覚せい剤を売りさばかせた。当然、赤松組がやって来て、儲け分や残りの覚せい剤を奪われた。
怒った舎弟は、赤松を刺し殺す。舎弟も殺された。

皆のまえで、しぶしぶ、黒田に500万円を渡す相原。
だが、黒田は承知しない。こっちは、舎弟を一人亡くしとるけんのお。

仕方なく、大和田は、黒田と盃を交わし、さらに、もっともおとなしい幹部の井関と兄弟盃を交わさせる。
面白くない相原であった。

しばらくして、クラブの開店祝い。相原は、大和田に黙って、大阪の野崎組の組長を招待していた。完全に、顔を潰された大和田。

しばらくして、大和田は幹部会を招集。自分の跡目を井関に継がせると宣言する。
ナンバーツーだと自任していた相原は、怒り心頭に発する。
そこで、覚せい剤中毒だった楠を唆せて、大和田を射殺させた。

大和田組、臨時幹部会。跡目は当然、井関なはずだが、みんな言うことを聞かない。
な、おまえ、辞任しろ、とか言われる始末。井関も言うことを聞いてしまう。ということで、二代目は相原になし崩し的に決まってしまう。

ところが、黒田は揺るがない。井関に、あんたとは盃を交わした仲じゃけえのお、跡目は継いでもらわんにやあ。

井関が、いくら、いや、わしは辞任したんだ、だから、それはもういいよ、などと言っても、黒田は聞かない。

ということで、相原を殺すしかないわけである。

相原は、二代目襲名の挨拶回りということで、大阪の野崎組のところへ行く。そこを黒田は執拗に狙うのだ。

舎弟の一人を黒田の名前で自首させる。相原は、黒田が捕まったというニュースで安心。大阪のクラブで、野崎組の組長と会う。
そこへ、黒田の舎弟が紛れ込み、相原に向けて銃を乱射。大騒ぎになったところへ黒田自身も突入した。

そのときには、黒田の舎弟は射殺されていた。だが、相原も死んでいた。

大和田組の幹部たちが集まっている病院に一本の電話が掛かってくる。井関宛の電話だ。井関が出ると、黒田だった。
望み通り、相原は殺ったんで、二代目は井関さん、あんただよ。

最後は、ばっちり決まったという感じ。
エンドロールで、井関の二代目襲名式となる。
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