「いのちの食べかた」などのドキュメンタリー映画を撮ったニコラウス・ゲイハルター監督の廃墟の映像を中心に映した実験的な映画。人類遺産というタイトルそのままな感じの映像作品って感じだった。
ナレーションも音楽もないし、あまつさえ人も出てこない。廃墟と化した建物と廃墟の一部になった道具が映されているのをただただ眺めているだけのような感じなのだが、撮ってる構図がよく、なんとも言えない芸術的な雰囲気と切なさのようなものが感じられた。なんか作業するときの環境BGM的な感じにしてもいいかも思った。
この内容で94分は退屈さのようなものも感じたけど、壮大な廃墟の映像のなかに人類の儚さみたいなものが感じられて、同監督の「いのちの食べかた」より好きだった。ちなみに、最初の20分くらいは東日本大震災でダメージを受けてそのままになった福島県の映像が流れています。
