いわば「美しい星」の裏返しバージョン。
昔の円谷プロみたいな前半部分は良いと思う。
だがやはり、後半になると全てがグダグダになる、テリング一流シナリオ三流のいつもの黒沢清だった。
元々興味がないのかわざとなのか、筋立ての整合性が全く取れていない。
特に公安だか自衛隊だかの捜査チームのマヌケっぷりは、ギャグだとしてもイラっとくるレベルだし、なんでいつの間にか病院がパニックになってるのか。
たった3人の宇宙人は、あの間何もしてないじゃん。
かと思えば別の場所は、何事も起こってないかのごとく平和だし。
元々宇宙人ぽい松田龍平と、長澤まさみの夫婦は分かりやすいが、もう一方の長谷川博己は、感情が繋がってないから何を考えてるのかさっぱり分からない。
何より最悪なのは、テリングの人なのに、最後の最後で物凄く陳腐かつ説明的なエピローグをぶっ込んできたこと。
キョンキョンを無駄使いすんなヽ(｀Д´)ノ
あそこと、プレデターを超低空飛行させてヘルファイアで対人攻撃するというトンデモ描写で、これはちょっと変わった作家映画から、出来の悪いB級映画に成り下がった。
愛する人の姿で概念を集める宇宙人というアイデアは面白いが、要素がすべてバラバラのまま。
後半だけなら凡作にすら成り得ていない。
