blacknessfall

散歩する侵略者のblacknessfallのレビュー・感想・評価

散歩する侵略者(2017年製作の映画)
3.6
黒沢清監督史上屈指の分かりやすさだったんじゃないかな?
なんか異様に丁寧で説明的な。これは侵略者である宇宙人が人間から概念を奪う際、明確なイメージを相手に浮かべて貰わないと奪えないて性質上のそうならざるを得ないとも解釈できるし、また、テレビ局が入ってるし売らなきゃいけないからアホでも理解できるように作ってくれ的な要請の産物とも解釈できるんだよな笑

この黒沢清らしくなさに引っ掛かりを感じる人は観てて辛いだろうなと思った。
おれはさほど黒沢監督のファンてわけじゃないから気にならず、やはり黒沢監督は実存不安を抱かせる映画を撮るのがうまいし、いつものふぅっと不安が心に広がるやつだぁと思って興味深く観れた😀
むしろ頭が悪いのでこれぐらい説明的でちょうどいいなみたいな笑

今回も松田龍平良かった。人間から概念を奪う宇宙人の一人なんだけど見かけは人間。この外見は人間なのに内面が空っぽで何か別物が入ってる雰囲気。人なのに明らかに人ならざる者。不気味で難しい役を完璧に演じてた。

今回は概念て何か?また人が概念の集積の相互理解によって作る社会や関係性の脆さみたいなことを深く考えさせてくれた。
ああ、やっぱり人間で虚ろで危うい生き物なんだなぁ、て感慨が何回も湧いてくる。でも、実はそんなに哲学的な境地で見れなかったんだよ!

その原因は長澤まさみ。なんか黒沢印の抑制効いた感じの演技なのにやたらとセクシーなんだよな笑
長澤まさみの持つセクシー・ポテンシャルが黒沢印を突き破ってくるんだよ。
普通のパジャマ着てちょっと中腰になった時のヒップラインが美しすぎる。哲学的な境地の観賞姿勢が揺らぐ。
小走りなった時の揺れるバストが悩ましい、そんな胸とか強調してる衣装じゃないのに。哲学的な境地の観賞姿勢が崩れる。
松田龍平に愛の概念を奪わせる場面の一連のセリフ「もっとちゃんと絞めてぇ」「しっかり奪ってよ!」ヤバい勝手に脳が別の意味に変換して哲学的な境地の観賞姿勢が吹っ飛ぶ。

おれからセクシーの概念を奪ってほしかった😅💦そしたら、もっと深くこの映画にハマれたのに笑

ちなみに長澤まさみのことは今までまったく意識してなかったけど、これを機にチェックしようかと😻
blacknessfall

blacknessfall