【ネタバレなし】
if…もしも、オリジナルを知らなければ…
それなりに楽しめるのかな?
オリジナルのドラマは、おそらく殆どの男子が大なり小なり経験する、大人の世界に全く太刀打ち出来ない無力感ともいえる、人生の通過儀礼的なある種のホロ苦い話しを、当時ほぼ無名だった(と思います)岩井俊二の美しい映像で、突然場違いなホラー&サスペンス劇場に前触れもなく投下された名作…でした。
まず鑑賞中に感じたのは「長い…」でした。
元々が45分の話しに、オリジナルの風景とキャラ描写をたっぷり付け加えましたが、どちらも中途半端な感じがしました。
風景は一見美しく描かれていますが、なんだかいまひとつ楽しめませんでした。
むしろちょっとアザとい感じさえしました。
典道やなずなの家族描写も、それを加えることで物語が膨らんだというよりは、なんとなく時間稼ぎな印象でした。
ただ今回、メインテーマとなった「if」のファンタジー要素として、ちょっとだけ意味付けがされてはいましたが…。
自分の場合どうしてもオリジナルの名作と比較してしまうので、厳しい観方になってしまっていると思います。
でも、例えオリジナルを知っていても、何かしら”酔える”魅力を楽しめるような作品だったらよかったのにな…という感じでした。