回想シーンでご飯3杯いける

ステップ・シスターズの回想シーンでご飯3杯いけるのレビュー・感想・評価

ステップ・シスターズ(2017年製作の映画)
4.0
アフリカンダンスを土台にスポーツ的な要素を取り入れ、アメリカの黒人系大学では定番になっている「ステッピング」を題材にしたスポ根もの。

ダンス&スポーツという事で「チアダン」に近いといえば近いのだろうけど、そこはアメリカ、そして出演の大半が黒人という事で、映画の雰囲気は全然違う。冒頭の黒人チームによるパフォーマンスがめちゃくちゃ格好良くて、ステッピングに詳しくない僕も、一気に引き込まれた。

物語は、黒人チームと白人チームのライバルとしての構図や、黒人でありながら白人チームのコーチになった主人公の葛藤が軸。人種差別や逆差別、更には文化の盗用というデリケートな問題にも触れている。やはりアメリカのダンス文化って、歴史や人種と強い結び付きがあるから、そこに付随するプライドの問題等は切っても切れない関係だし、だからこそパフォーマンスにも説得力が生まれるのだろうと思う。

とは言っても、難しい話ばかりじゃなく、異性や家族との関係、仲間との馬鹿話等、青春映画としても良く出来ている。最近では、あのビヨンセもライブでステッピングを取り入れているし、題材的にもまさに旬。Netflixオリジナル作品は、相変わらず良いところを突いてくる。