Kota

犬ヶ島のKotaのレビュー・感想・評価

犬ヶ島(2018年製作の映画)
4.3
初日ウェスアンダーソン監督の舞台挨拶の後に鑑賞。大好きな監督を生で間近で見て興奮冷めやまずレビューなんて書けたもんじゃないけど、とりあえずウェスアンダーソンは天才だと言うことを、生まれついての映画監督なんだということを再確認した。13年振りに日本に訪れたウェスに会えたことは一生忘れないと思う。

僕たちが住んでいる日本という国や文化が彼の頭の中に入りアウトプットされると、こんな素晴らしくセンスに溢れた世界になるんだね。俳句や相撲や寿司、忘れかけていた素晴らしい文化を思い出させてくれてありがとう。ただの日本へのオマージュではなく、ウェスから見ると日本の文字は変な記号にしか見えず、日本語は訳の分からない音にしか聞こえない、その不思議でどことなく神秘的な雰囲気それ自体を一つの芸術にしていた。

製作期間は構想含め6年間。ストップモーションアニメで作られた彼の構図全てが細かすぎて目が追いつかない。字幕なんて読んでいたら間違いなくたくさんのものを見落としてしまうし、一度で全て楽しむのは不可能。そしてアニメーションに命を吹き込むのは彼が“旧友”と呼ぶビルマーレイ、エドワードノートン、ジェフゴールドブラム、スカヨハ、フランシスマクドーマンド、ティルダスウィントン、と口が塞がらないほど豪華すぎるメンバー。日本陣営も。

世界でも日本語には字幕がつかないらしく、本当に全てを理解する事ができるのは日本人だけ。心から尊敬できる監督が自分の国を尊敬してくれることが本当に幸せだ。戌年にこの映画を届けてくれてありがとう。一生ついて行きます。以下、舞台挨拶で彼がめっちゃいい事言っていたので引用。

“The thing I would say that We’ve shown this movie in many places around the world, but this is the first time it could seen by the audience they can really understand everything about it,everything we were inspired by in this film. I will say this is a imaginary Japan, it’s a miniature Japan we created. I don’t think you’ve seen this Japan before but I hope you like visiting it. “

意訳「この映画は世界中で上映されているけど、本当にこの映画を理解して楽しむことができるのは日本人だけだと思う。これは僕の頭の中の日本であり、本当の日本とは少し違うかも知れないけど、好きになってくれると嬉しいな。」