最近、お気に入りの立川シネマシティでの試写会にて。
本当は監督の登壇も予定されてたみたいだけど、体調を崩されたみたいで、監督のコメントのみが読み上げられた。その中で『リチャードを探して』を想起と言っていたが、わたしはソレを知らない。どんなんだろ?と興味が湧く。今度、観てみよう。
海辺のリアって、リア王のリアのことなのだ。
主人公は元役者。それも大スターだった。
人生最後にして最大の大芝居は観客0。
観客の歓喜なんてもうどうでもいいし、聴こえない。
だってボケてるのだから。
威風堂々として、とても認知症には見えないが、てか認知症の人をそこまで知らないか…
主人公の元大スターを演じるの御歳84歳の仲代達矢、そして娘に原田美枝子と黒木華、原田美枝子の愛人に小林薫、ダンナにして大スターの弟子に阿部寛。登場人物は、この5人だけ。
高齢化社会、認知症、壊れる現代人と、現代社会に蔓延る問題と、認知症だからこそ、見えてくる本質。純粋さ、そしてそれに取り巻く邪悪さが絡まり合い、ぶつかり合い、揺れ動く感情を、それぞれが全身全霊で演じている。
特に仲代達矢の演技には感服、脱帽。
阿部寛の壊れるシーンは『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』を想起。
そしてなんとなくテオ・アンゲロプロス監督の『永遠と一日』を思い出す。なんとなく…、違うんだけどね…
これって、現代の家族の縮図だよね?だって、実際、わたしもうざいと思ってるし…。申し訳ないけど…