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MEG ザ・モンスターのKotaのレビュー・感想・評価

MEG ザ・モンスター(2018年製作の映画)
3.2
※あくまでもサメ映画としての評価です。

あちゃーエンタメ映画としては面白いんだけど、敢えてサメ映画として評価すると残念。“ディープブルー”をちゃんと勉強してから作って欲しかった。メガロドンを圧倒的最恐にしてほしかったのに、ステイサムが無敵すぎてサメへの恐怖感が半減、しまいにはメグに感情移入(笑)。

まず、メガロドンのサイズ感がどれくらいデカイのかが分かりづらい。一旦通常のサメに襲われてからのメガロドンとかじゃないとパッとしないし、リアルに寄せたいのかファンタジーに寄せたいのかが不明瞭。バカデカいというだけでは“ジュラシックワールド”のモササウルスには敵わない。

そして登場人物の死に方。サメに恐怖心を抱かせるためにはいかに登場人物を残酷に殺すかが重要で(この点で“ディープブルー“や“ジョーズ“が神サメ映画である所以)、中途半端にデカいもんで丸呑みとかで済んじゃって血が足りない。良いサメ映画は悪役だけじゃなくて、重要人物も死ぬべき。例えば2人海に落ちたならどちらかがヒロイックにもう1人を助けた挙句もう1人も呆気なく食べられるべき。全然関係ないモブにフォーカスを当てたならそいつは残酷に食べられるべき。この点がこの映画だとみんな助かってしまってサメの恐怖感が不完全燃焼。

最後に何より拭えない中国感…。スポンサーだから仕方ないとはいえ、お父さんとの中国語での別れのシーンはさすがに笑った(サメにやられたわけじゃないしね)。ビーチの不細工なデブとか、バカなヘリの記者とか終始サメに食われろって思ってた(笑)。ステイサムが酒浸りから戻ってきて、元奥さんよりも新しい中国人のシングルマザーを狙いだすという謎展開と、友人や家族が死んでる割には寒いジョークをいいまくるキャスト達にリアリティが薄れて、女の子の目配せには今世紀最大のイライラ(笑)。

全体としてジャケットや予告のインパクトが絶頂だったイメージ。…まぁ色々言ったけど、期待が高かったからこそであり、エンタメ映画としては普通に楽しんだけどね。(笑)
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