爆裂BOX

ボルケーノ・スパイダー/ラバランチュラ 2の爆裂BOXのレビュー・感想・評価

3.7
あの「ラバランチュラ」の続編です。キャスト陣も主演のスティーヴ・グッテンバーグ・マイケル・ウィンスロー・マリオン・ラムジーの「ポリアカ」メンバーが続投しています。マイケル・ウィンスローは今回主人公コルトンの相棒に昇格しています。マリオン・ラムジーは出番少なめでしたね。また、軍の大佐役でマーティン・コーヴも出演しています。この作品、セルは「ラバランチュラ2」ですが、レンタルでは「ボルケーノ・スパイダー」になってるんですよね。大人の事情かな?
ストーリーは前作から一年後、今度はフロリダでラバランチュラが出現、コルトンは義娘を救出する為映画撮影現場を放り出してフロリダに向う…という物です。
基本的にやってることは前作と一緒ですね。コルトンパートと娘パートに分かれてるのも同じですし、娘パートも前作の息子と同じかんじですね。ただ、前作では「かつて人気のヒーロー映画に出てた落ち目の俳優が本物のヒーローになる」という縦軸が最後のヒーロー展開の爽快感とアツさに繋がっていましたが、今回は「義理の娘にパパと認めてもらう」という縦軸が前作と比べると弱い気がしますね。前作のコルトンは落ち目のみじめな環境があってそのうえでヒーロー然としたマッチョな態度をとるコルトンが笑いに繋がっていましたし、周りにヒーローとして認められる展開に痛快さがありましたが、ヒーローになった今作ではその振る舞いがなんか調子に乗ったオッサンという風に感じられて鼻につく所はありましたね。
前作と同じく事が起こるまでとそこからの展開もテンポよく進んでいくのは良かったですね。
ラバランチュラのCGのクオリティは前作と同じくソコソコではないでしょうか。今回は尻から棘を飛ばして遠距離攻撃できるようになっています。ただ、人間側も前作から一年たって液体窒素を撃てる銃等秘密兵器開発したりして対策立ててるので基本バンバン倒されていきます。前作と同じく噛まれた人間が子蜘蛛の宿主になって傷口からあふれ出してくるシーンはそこそこ気持ち悪いですね。
義娘と友人が最初は水着姿で逃げ回ってくれるのは嬉しかったですね。友人の方が可愛かったなぁ。二人とも知識面でラバランチュラに対抗していくのは面白いですね。彼女たちと途中から一緒に行動する整備士二人のキャラも良かったです。
今回も様々な映画のパロディが盛りだくさんですね。「アリゲーター・ダンディー」と「ジュラシック・パーク」のパロディは笑いました。ただ、コメディとシリアスのバランス良かった前作と比べるとコメディの方に大きく傾いてる気がしますね。
後半登場する親玉ガルガンチュランチュラは珍しくジャケット通りの大きさでしたね。ただ、大きすぎるからか前作のママランチュラの様に歩き回って戦う所がなくてほぼ動かなかったのは残念。でもこのガルガンチュランチュラとの飛行機を使った戦いと倒し方は結構盛り上がりました。分かってはいてもラストに登場するコルトンにはグッときましたね。
モンスター映画としては充分に及第点ですが、前作が良すぎたんで比べるとも白さはやはり前作に落ちますね。監督がマイク・メンデスから変わったのも関係してるかな。もっとぶっ飛んでも良かった気がします。