ひええ

A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリーのひええのネタバレレビュー・内容・結末

4.6

このレビューはネタバレを含みます

「嫌だ」「寂しい」という感情だけに突き動かされ、家に囚われるゴーストを見ているのは辛かった。
隣に棲むゴーストはもう誰を待っているのか忘れてしまったと話していたが、場合によると彼の場合もいつか彼女のことを忘れ、ただ壁の中のメッセージだけに執着するようになっていただろう..あるいは最後には本当にもう忘れかけていたのかもしれない...かなしい。
過去の二人が決めた引っ越しに対してピアノで抗議するシーンがいじらしすぎて泣いてしまった。
ずっと寂しくて悲しい気持ちで観ていたから、ラストでメッセージを取り出し、消滅する瞬間には不思議なくらい安堵した。
しかしこのたまらない遣る瀬無さはなんなんだ...生者と死者の間では時の流れが違いすぎる。時間的なズレを感じされる演出が上手かった。
特に残された彼女が作業のように黙々とパイを食べるシーンは映画史に残るレベルじゃないかと思うのだけれど、大袈裟かな...ルーニー・マーラ可愛いかったな...
家の外から小さく子供の遊んでる声が聞こえてくるとか、日常との隔たりが強調されて喪失感が増してしまうじゃあないですか。ずるい...上手い...

あとフレームが丸いのも良かった🥛
ひええ

ひええ