emily

高架橋のemilyのレビュー・感想・評価

高架橋(2015年製作の映画)
3.7
17歳のマチューはある日グラフィックアートを描くため高架橋へ行く。翌日いつもの日常を友達と過ごすが、家族は空港に向かう用事があった。


夜不穏な空気 不穏な音楽が夜の空気に寄り添い、サスペンスフルに男の行動を見せる。音楽を巧みに切り替え、逃げ切った時はふわっと軽い爽快な音楽になり、その心情がしっかり交差する。いつものたわいもない親子の会話に、友達との時間。何気ない時間の中にうっすらと陰りを漂わせ、その不穏な何が明かされた時、マチューへの見方が変わる。黒と赤のコントラストで浮き彫りにするその不穏の正体は痛く重くのしかかる。しかし淡々とした中に冒頭へつながって行くシークエンスを埋め込み、作品として非常に収まりのよいラストへ導いてくれる。

そこに描かれた何気無くも深い言葉、マチュー17歳ができた最高にイキで、愛に溢れた行動が良い余韻として心を温めてくれる。
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