emily

ティーンエイジ・カクテルのemilyのレビュー・感想・評価

ティーンエイジ・カクテル(2016年製作の映画)
3.2
閉鎖的な街からなんとか抜け出そうと、仲良し二人組のアニーと、ジュールスはネットで動画配信を初める。しかしそれが学校にばれ親にもばれそうになり、お金のため次なる手段に出るが。。

激しい交通事故のシーンから過去へ遡って行く。コロコロと画面が切り替わり、二人の出会いから、ジュールスの横顔に光が差し、それを見つめてるアニー、唯一無二の危うい友情関係は短期間に距離を詰め、離れられない関係を築き上げてしまう。

マスクをつけて動画を配信する。ベッドの上ではしゃぐ二人にきらびやかな音楽が重なり、瞬間の幸せを切り取り、眩しく描写して行く。自分とは真逆の世界に住むジュールス、彼女がアニーの全てになり、彼女さえいれば幸せだった。二人の友情とラブの狭間の絶妙や距離感のキラキラはやがてサスペンスフルな展開に転んで行く。軽い気持ちで始めた動画配信だが、思わぬ展開が境地に立たせ、それでも夢見る二人は手段選ばず突き進む。

あの頃は何だってできると思った。夢は手にできると思った。二人の笑顔はあっという間に血の海となり、現実が降りかかって来る。そんなつもりななかったのだろう。気がついたらこんなに遠くまで来ていた。徐々にエスカレートしていき罪悪感よりも一緒に居たい気持ちが強かったのだろう。アニーの眼に映るジュールスはいつだってキラキラしてて美しい。手に届かないものを手にした幸せ、しかし永遠に続くものなんてない。二人で夢見たその瞬間だけは永遠なのだ。
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