まっどまっくすこーじ

ティーンスピリットのまっどまっくすこーじのレビュー・感想・評価

ティーンスピリット(2018年製作の映画)
3.9
タイトルがニルヴァーナっぽかったので観てみました。
まあニルヴァーナは全く関係なかったけど、良い青春映画でした。

イギリスのワイト島に住む主人公のヴァイオレット。
ワイト島といえばロックフェスティバルが有名(特に1970年は伝説的)ですが、本作では都会に憧れる田舎の島という表現になっています。

ヴァイオレットは歌うことが好きすぎて、プロの歌手になりたい女の子。
世界には同じような若い子が何億人もいると思いますので、これだけで移入させることが出来るのがこういう青春映画の強みですね。

シチュエーションとしても王道のオーディション形式ということで、だいたいハズレのないものになっております。

本作でのそのオーディションは「ティーンスピリット」というテレビ番組。
まあ「アメリカンアイドル」や「Xファクター」と同じような感じです。

本作の良いところは主人公も絵面もキャピキャピキラキラしていないところですね。
勿論、盛り上げるところはちゃんと盛り上げていますよ✨
序盤はイギリス特有の空の色みたいな憂鬱げな感じで展開していき、中盤ではだんだんテンポが上がっていって、クライマックスは華やかさを持たせる、という感じです。
序破急がしっかりしているので飽きませんでした。

ヴァイオレットを演じているのはエル・ファニング。
独特の愁いのある表情がキャラにピッタリでした👍️
序盤は少しも笑顔がないのですが、生き甲斐や目標を得てから徐々に表情が生き生きしてくるのが素晴らしかったです。
そして彼女の歌が素晴らしい!!
才能豊かな女優さんですね🎵

そんなヴァイオレットに寄り添うコーチ兼マネージャーが元オペラ歌手のヴラド。
このブラドとヴァイオレットの関係性や距離感が絶妙で良かった。

お話全体の展開は特に斬新さはないのですが、同じようなテーマの作品の中では印象深い映画だと思います。
監督はこれが初監督となるマックス・ミンゲラ。
独特の雰囲気のタッチで撮っていて、今後が気になる監督さんでした。

大人も楽しめる青春映画としてお勧めできる作品だと思います🎵