黒川

イット・カムズ・アット・ナイトの黒川のネタバレレビュー・内容・結末

2.8

このレビューはネタバレを含みます

イットフォローズもだったけどまあなんかよくわかんない系。でもどことなくナイト・オブ・ザ・リビング・デッドへのリスペクトを感じる。ミスト以前もいっぱいあったんだけど、こういう淡々としていて最終的にお前が考えろ系鬱エンド多すぎやしませんか。

何かの感染症に怯え山奥の一軒家に籠城する夫婦と17歳になる一人息子。彼らのもとにある夜侵入者が現れる。
そんなわけで起承転結という概念を打ち砕き、とりあえずなんか起こってるっていうのだけで進むから何だこれ。そんでもってホラーではない。ホラーじゃなかったら何って言われると家族愛映画。集団を守るために他や異物を排除し、しかしその排除ルールに家族は含まれない。異物は攻撃してくれば即刻反撃し、例えか弱いものでも容赦なく抹殺する。こうして生き物は繁栄してきたのだ。だから伝染病っぽい何かっていうのは、この場合別に深い意味はなく、問題提起のきっかけに過ぎないのかもしれない。我々が如何に身内びいきに生きているか、如何に自己中心的なのか。ある意味アメリカのクレーマー社会とかモンスターペアレント問題とか色々考えました。そういう意味ではこの作品は一種の正解なのかもしれない。

It Comes at Nightというが、itって何やって考えると、悪夢が正しいのかもしれない。いつ襲ってくるともわからぬ見えない疫病という敵の襲撃は夜の静寂を破り迫る。不安という漠然とした人間的な悩みと現代社会の闇的な。なんだろ。
黒川

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