フライ

イット・カムズ・アット・ナイトのフライのレビュー・感想・評価

3.8
情報が無く、疑心暗鬼が生じる状況で人間としての理性を保てるか、それもとも狂気に陥るかとても考えさせられたサスペンスホラー。
冒頭かなり衝撃的なシーンから始まるが、世界中が原因不明の何かに怯える中、父親と母親、息子の3人家族と、助けを求めて来た見知らぬ3人家族との交流は、ある意味今の先の見えない世の中の混沌とした状況とも類似している部分もあるだけに、とても考えさせられる作品だった。
自分の家族を助ける為他を切り捨てるか、それとも他人である家族も助けるのか、原因不明のそれが判断を鈍らせ狂気へと駆り立てていく展開はかなり衝撃を受けた。ラストは余りにもやり切れない展開だっただけに、後味の悪さだけが残った。
かなり地味な部分もあるが、斬新な切り口で展開する怖さは、先の見えない恐怖と、原因不明と言う恐怖が想像を掻き立てられ、とても興味深く鑑賞できた。
フライ

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