一つのことが間違うと、今までのことが全部間違いとされてしまう。
そんな悲しいことあるか!と思ったけれど、芸人だけではなく、ほかの職業や物事にも言えること。物を作るということにおいては、特にそんな気がする。
今、キラキラと輝く表舞台にたっている、『ほんの一握りの』スターたちは、多くの屍があって輝いている。負け犬の遠吠えなんて言われたくない。実際にそうである。
だけど、それはスターたちは気づいていない。負けた者だけが気づく。それに気づいてしまうような人たちは、輝けない。
ああ虚しい。
ちょっとしたきっかけで、ストーリー全て知っていたけれど、楽しめた。
芸人を演じるって難しそう。菅田、桐谷の相方役は、芸人と元芸人。
間であったり、言い回しであったり、見ている人は気付いていないだけで、人を笑わせる技術って、確実に存在している。
演技しているっということを感じさせない、芸人さんって本当に演技がうまいんだな、と映画を見て気付いた。
道化師みたいなね。笑わせることを目標とした人たちって、過酷な環境に置かれる。
スパークスの漫才の場面や、菅田が桐谷に激怒する場面など、涙が止まらなかった。
名シーンと呼ばれるべき。新しい。
主演2人だけではなく木村文乃や相方2人など、全員の演技が素晴らしい。
(が、
菅田将暉のナレーションは、どうしたのかと思った。
マイクに向かって演技をするのが苦手??)
「芸人目指してんだねー」っていう言葉って辛いね。
全体的に虚しい気持ちになるんだけど、見終わったあとは何かに真剣に打ち込みたくなるし、頑張ろうと笑顔になれる。
映画の日にはぴったりの映画だった。