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大人のためのグリム童話 手をなくした少女のkyokoのレビュー・感想・評価

3.8
どうやら有名らしいこのグリム童話のことは知らずに鑑賞。

その特殊な技法に最初は馴染めなかった。静寂のイメージのある水墨画に似た世界に対して音のつけ方が大仰に感じたせいもある。
それがどんどん引き込まれていったのは、芸術性よりもヒロインのキャラクターによるものだと思う。強い母性と少女のような瑞々しさと野性味が共存して、なんとも言えない魅力に溢れていた。

大人のための、という枕言葉は、残酷な面を持つ物語そのものを指すのか、王子との初夜とか目ん玉くり抜きとか、この映画の生々しい描写を指すのかわからないけど、想像以上にちゃんとハッピーエンドで、その唐突さはいかにも童話的。
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