ドラムボ

アトミック・ブロンドのドラムボのレビュー・感想・評価

アトミック・ブロンド(2017年製作の映画)
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何度目かの再見。

騙し合い騙し討ちの応酬、殴った痛みが等価で戻ってくるような重量感あるアクションを詰め込み過ぎて謎解きとスピード感は低めながら、ボウイに感化されたマーク・リーダーの回想録に満ちたベルリンロック物語のあの世界と、80年代テイストを撒き散らすネオンサインと刹那のエレクトロビートに煽られ、魔都伯林が舞台のスパイ作戦にまんまと没入出来た。

廃ビルの大立ち回りには70〜80'sを彷彿させる肉弾戦の意匠をまといつつもそこはジョン・ウィック以降を感じさせるし、それをシャーリーズ・セロンがなんのハンデも忖度もなしにカッコよく見せてくれる。

青みがかった画の中で満身創痍の躰を氷風呂に浸たすブルーマンデーに始まり、ロンドン・コーリングを経て、アンダー・プレッシャーに終わる。ジョジョ・ラビット然りキャットピープル然りボウイの声で締める映画に悪いもんなし。
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