RAY

アトミック・ブロンドのRAYのレビュー・感想・評価

アトミック・ブロンド(2017年製作の映画)
4.1
“映画②”


凄い映画でした。

シャーリーズ・セロン。
本当に凄すぎます。
こんなにも映画に対して体を張って、取り組んで、作り上げた彼女に対して、そんな作品を作ってくれたことや観せてくれたことに感謝を伝えたくなる作品でした。

この作品もまた、僕の映画の師匠である友人から「必ず観るべき」とすすめて貰った作品です。


監督は『ジョン・ウィック』シリーズのデヴィッド・リーチ。
主演はシャーリーズ・セロンです。

この作品の見どころは、やはりアクションです。
冒頭述べた様に、シャーリーズ・セロンのアクションは本当に凄まじいです。
シャーリーズ・セロンはこの撮影中に歯を折ったりもしたそうなので、どれだけ激しく厳しい撮影だったのか想像出来ます。
ストーリーもそれなりにあるのですが、まずはこのアクションを見てもらえば、この映画の大半は楽しんで頂けるのではないかと思うほどです。
特に、クライマックスに訪れる約7分強の40カットを精密に繋ぎ合わせて作られた“ワンカット風”のアクションシーンは必見です。

ところで、皆様は《87イレブン》ってご存知でしょうか?
僕は友人に教えてもらうまでまったく知りませんでした。
多分、アクション映画が好きな方にとっては当たり前に知っていることなのでしょうが。
ご存知ない方の為に説明させて頂くと、《87イレブン》とは『ジョン・ウィック』シリーズ、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』、『エクスペンダブルズ』、『デッドプール2』等のすべてのアクションに関わっている会社です。
具体的には、アクションシーンのコーディネイトや俳優の訓練等の業務を行なっています。
銃撃や“殺し方”の細部に至るところにまでこだわりがあるそうです。
そして、《87イレブン》はこの作品にも関わっています。

また、直前に『タイラー・レイク』についてレビューを書いたのですが、『タイラー・レイク』の監督であるサム・ハーグレイブは、この作品においてアクションの振り付けだけでなく、車内の撮影も担当しています。
既に『タイラー・レイク』をご覧になられた方はお分かりかもしれませんが、この時の手法が『タイラー・レイク』でも活きているのです。


ひとつ前のレビューで500回目のレビューを迎えましたが、これまではどちらかと言うと、作品の内容に集中してばかりで、なかなか“作り手”に対して深く目を向けることが少なかった気がしています。
しかしながら、友人からの教えや皆さんのレビューの中からも素晴らしい映画がどんな人たちがどの様にして作っているのかと言うのを知るにつれて、映画は監督や脚本や音楽だけで作られるのでなく、多くの力が集結して作られているのだなとあらためて知りました。
それだけでなく、背景を知れば知る程、映画と映画が繋がったりすることもあり、もしくは、その映画を深く知ることになり、映画の世界をより楽しむことになるのではないかと思うのです。
これからは内容だけでなく、背景にももっと目を向けて行きたいと思います。


映画って本当に奥が深い。


良かったら、この作品のアクションも色んな角度でお楽しみ下さい。


観て良かった。
RAY

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