NAOKI

全員死刑のNAOKIのレビュー・感想・評価

全員死刑(2017年製作の映画)
3.7
「あぁ…これは『愛』の映画だなぁ」
見終わった後…そう思った😁💦

「また変なこと言ってますね?『全員死刑』ですよ!映画…間違ってませんか?」

いやいや、確かにね、すごい内容で💦なんか不謹慎で下品でなんともね😁💦

でもね…大筋には触れないからワンシーンだけ説明させてもらっていいですか?ここにこの映画が凝縮されてる気がするんですよね。

兄ちゃんと父ちゃんが夜のコンビニで買い物…レジに来て…兄ちゃんがいきなり店員に因縁をつける💦
「お前…地元じゃないだろ!」
「顔を見りゃ分かるんだよ!」
もう無茶苦茶です。
父ちゃんが息子に怒鳴る。
「やめろ!客の立場で店員さんに文句言うじゃねぇ!」
兄ちゃんは怒られて先に外に出て行く。意味わからない💦
「あんちゃん…悪かったな」
気の弱そうなバイトのあんちゃん…あまりの恐ろしさからか黙ったまま商品をピッピッってスキャン続けてる…
いきなり声の調子が変わった父ちゃんが言う。
「謝ってるだろうが…」

うわぁ💦終わってね~😁💦
最高です✨
とにかく登場人物全員無茶苦茶なんですけど行動原理がそれがたとえ「言い訳」だとしてもすべて「愛」なんです。

男女愛、家族愛、地元愛、仲間愛…そしてここが肝心…小林監督はこのどうしようもない登場人物や出来事を「とりあえず愛しておいてから」けなすなり笑うなり否定するなりするわけです。この「とりあえず愛しておく」というところが肝心。

最近は映画を作ってる理由が愛ではなく金儲けだったり名声を得たいが為だったりするから、漫画原作の映画に「てめぇ原作にこれっぽっちも愛がねェだろ!」みたいな映画が溢れてしまってる訳です。

さっきのコンビニのシーン…映画好きだったら誰でもニヤッとしますよね…そう「グッドフェローズ」見てなかったらこのシーンは生まれないだろ😁?
この映画は全編に渡り小林監督の「映画愛」に溢れているんです。カメラワークや音楽の使い方…映画好きにしかわからない愛で溢れかえっているんですよ。

この映画に対してこんな批判が簡単に想像出来ます。
「これ、実話でしょ?そこには被害者や遺族の方もいらっしゃるわけだから…」
確かに正論です。しかしそういうあんたらは東映実録シリーズやV シネ見てねぇだろ?下手すると「グッドフェローズ」も見てないんじゃないだろうな?

そんな「映画愛」のないお前らにこの傑作をぶちぶち言われたかねえんだよ!

百姓が!ぶっ殺(さら)うぞ!😁💦
NAOKI

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