やわらか

あしたは最高のはじまりのやわらかのレビュー・感想・評価

あしたは最高のはじまり(2016年製作の映画)
3.8
ちょっと前にやってた「ボン・ボヤージュ 家族旅行は大暴走」もそうだけど、最近のフランスのエンタメ作品て、アメリカ映画と比べてテンポ良くてキレがある気がする。その分多少ムチャな展開の話でも成立しちゃうと言うか。(以前のハリウッド作品なら同じことができたけど、最近はいろいろと配慮が入ってそういうのが少なくなってしまった感じ。)
 
この作品で言うと主人公の やんちゃ人間 ⇒ 良いパパ ⇒ 親権争い の変わり身がすごい。普通に考えたら、昨日までダメだった彼がいきなり親になったら、それこそ心病みそうだけど。あと、何の準備もなしにロンドン行って定住できちゃうのかよって言う。そういう展開を、うまくギャグで繋いでストーリーが進行したことを観客に納得させるところにテクニックを感じる。
 
あとこの作品で印象深かったのは、アントワーヌ・ベルトランさん演じる主人公のゲイの友達。親心はあるけど親にはなれない切ない役柄を上手く演じている。フランス映画ってゲイのキャラクターの描き方が自然。邦画だったりすると、マイノリティが無理に倫理的なキャラにされてしまったりするけど、このキャラは普通の人として魅力的だと思う。
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