ぐっさん

空飛ぶタイヤのぐっさんのレビュー・感想・評価

空飛ぶタイヤ(2018年製作の映画)
4.5
2018/6/15ユナイテッドシネマ札幌にて鑑賞

 池井戸潤作品はドラマ「半沢直樹」からハマリ、「下町ロケット」ドラマ版「空飛ぶタイヤ」そして今も記憶に新しい「陸王」を観てさらにのめり込み、私はもともと「陽はまた昇る」や「海賊と呼ばれた男」など企業で戦う男たち関連のドラマはもともと好きだったので、今回の作品は、池井戸作品初の映画化でさらに監督は「超高速!参勤交代」シリーズの本木監督だったので、すごく楽しみにしておりました。

 けど、心配だったのは、このような作品は大ボリュームなのでドラマでしか表現できないであろう内容だったため、とある作品では、前後編にしてほしかった~、とある作品ではドラマでよかったんじゃね?と思う作品はいくつか見てますが今回も、いいところを切ってしまうのではと思っていましたが、まぁ~~見どころをちゃんとおさえて見事に2時間作品としてまとまっていて素晴らしい脚本でした。
 まさに、ナイス脚本っ!と言えると思います。

 キャストメンバーも素晴らしかったぁ~。
 長瀬さんは最近は日本テレビ日曜のあの番組ではおなじみですが、演技をみるのは本当に久しぶりだったんですがギリギリまで追い込まれるけど大企業に立ち向かっていく勇気と戦う姿は最高でした。
 それを支える奥さんもカッコいいし息子もしっかりしてますわ。

 組織からいろいろな圧力や誹謗中傷があっても戦い続け理解してもらうまでは長くて大変だけれども必ず努力は報われる。中小企業のあきらめない心の意地はすごいんだと実感させられましたし勇気もくれました。

 そして、スタッフロールで流れてくるサザンの曲の歌詞が好きですねぇ。作品を観た後にこの曲だからぐっと心にしみこみました。

 池井戸作品のほとんどは実際にあったことをモデルに作品が作られておりますが、この作品も2000年に公になった「三菱自動車リコール隠し事件」をモデルに描かれており、忘れちゃいけない出来事を本からドラマ、そして映画へみんなに語り継がれていくことは大事なことだとも思いました。
ぐっさん

ぐっさん