真っ黒こげ太郎

ワイルド・スピード/ジェットブレイクの真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

4.8
空をブチ抜き、遥か彼方へ!!!

でも、今まで忘れかけてたカーアクションのアレコレを思い出して、少しマイルドになりました。w




ミアとエレナの息子ブライアン(リトルB)と共に静かに暮らしていたドミニク。

そこへローマン、テズ、ラムジーといった何時もの仲間達が現れる。
何でもミスターノーバディーが何者かに襲撃され、「アリエス」なるやばいシロモノを強奪されそうになったらしい。

平穏な暮らしを夢見るドミニクだったが、真の心の声には逆らえず、ファミリー達と共に事の真相を探りに行く。
事件現場でアリエスのパーツを見つけ、軍の追跡を掻い潜りながら脱出しようとするが、途中で謎のネバーサレンダーで肉弾凶器な男にアリエスのパーツを奪われてしまう。

その肉弾凶器な男の正体は、かつて死んだ父親の事で袂を分かった、ドミニク・トレットの実の弟、ジェイコブ・トレットだった!!!
彼は金持ち息子オットーと手を組み、サイファーの元に就いていたのだ!!!!

サイファー軍団にアリエスのパーツを奪われれば、世界中の兵器が奴らの物になってしまう。
ファミリー一行はジェイコブ達の企みを阻止する為に、残りのアリエスのパーツと、起動用のキーの情報を探る。
そしてそのアリエスの起動キーの行方には、東京で死んだ筈のハン・ルーの姿があった!!!!



元ストリートレーサーとその仲間達が、凶悪な悪の組織に就いたレーサーの弟率いる軍隊に戦いを挑む、ハチャメチャ・カーアクション・エンタメ超大作!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

「ワイルド・スピード」の9作目、そして「X3 TOKYO DRIFT」~「EURO MISSION」まで監督していたジャスティン・リンさんが再び監督として復帰した。
そして、前々から話題になっていた、サン・カンさん演じるハンが大復活し、ファミリーにカムバックします!!!!


いやー、1作目からレビューして、ようやく追いつけた。w
今回、筋肉ダルマな2人が居ないのは残念ですが、やはりハチャメチャカーアクションが楽しい本作、ようやく劇場へ行ってきました。


そして、今回もやはり当然と言えば当然と言うべきですが(爆)相変わらずメチャクチャに激しくムチャクチャなアクションが盛り沢山。w
何しろ序盤から軍との大チェイス&地雷原爆破しまくりながらの大疾走、ありえなさすぎるカージャンプ(寧ろカーターザン?w)と超絶カーアクションのつるべ打ち。
その後も町を舞台にした磁力を駆使したぶっ飛びカーチェイスに、盛り沢山な肉弾戦、そしてロケットエンジンで空を超える(!?)ギャグシーン等、馬鹿な見せ場の大連続。

また、前回が妙に暗いトーンだった反動か、今回はコメディ多めの明るーい内容。
無論シリアスな場面もかなり多いが、今回はギャグキャラ(主にローマンやテズ)がいつもより大活躍し、かなり陽気な作風に仕上がっている。



ただ、お話の根元は今回は結構シリアス目。
今回はまさかの悪落ちしたドミニクの弟が敵として出てくるのだが、その理由にドミニクの父親の死が関わっている。
詳しい事の顛末と、この兄弟喧嘩の結末は実際に見て確かめて欲しいが、クライマックス直前で真相をジェイコブが告げるシーンは結構驚いた。
そして、そこから最後の戦いを得ての結末は、1作目のオマージュもあって結構胸熱だった。

そして、殺した相手が仲間になりその復活を強く願われ、今作で見事に返り咲いたハン。
正直、生きていた理由に関してはかな~りありがちだったし、その後ジェイコブ軍団の襲撃で殆ど台無しになってしまったが(爆)、それでも戻ってきてくれて良かった(涙)。

他のキャラも、しっかり見せ場が用意されてて、クライマックスの戦いは「チーム一丸で戦う!」感がしっかり出てるのが良い。
肉弾戦寄りなキャラもギャグキャラも、走りが得意なキャラも皆見せ場がしっかり揃っている気配りが良い。
やってる事は磁石で車をくっつけたり飛ばしたりひっくり返したりと完全にアホなのだが、終盤のある展開も相まって爽快感とカタルシスはひとしお。
前回では逃げ延びやがったサイファーに関しても「ざまぁ!」な場面があったのも爽快だったw(まぁ、本人は何もしてないんですがw)


ただ、今回は「SKY MISSION」や「ICE BREAK」「スーパーコンボ」等に比べるとハチャメチャ感がやや薄らいだ感がある。
今回はマッチョ担当がトレット兄弟と脇に居たマーティン・フォードさんしか居ないからか、肉弾マッチョなアクションはかなり控えめ。
一応ヒロイン2人を始め他のメンバーも格闘したり、ドミニクとジェイコブの殴り合いやドミニクの大勢大乱闘等はあるが、過去作みたいに「筋肉で無双!」な描写目当てだと物足りないかも。

後、磁石をフル活用したカーアクションもかなりぶっ飛んではいるんだけど、それでも輸送機や潜水艦やジェット機を相手にした過去作に比べるとスケールがややこじんまりしてるのが気になった。

恐らく今回はドラマをそれなりの大事にしたんだろうが、それでももっと大迫力で滅茶苦茶やるアクションがもう少しあれば良かったと思った。


それでも、ラストの着地はスッキリするし、最後の仲間とのパーティでほっこり。
(ちょっとだけ活躍した)「TOKYO DRIFT」の主人公一行がお呼ばれした先でのハンとの再会は「TOKYO DRIFT」を知ってるとグッとくるものがあった。



そして、最後にやって来た一人…。

役者さんが亡くなっても、その魂はこのシリーズでしっかりと生きている事を感じることが出来て…まさかの感動。

今作は皆が皆に、しっかりと敬意が払われてる事を改めて知った。
ジャスティン・リン監督、戻ってきてくれてありがとう!!!








…とか何とか言いつつも、正直一番驚いたのがCパート。

まさかね、

あの人がね、

出てくるとは、

思わないじゃないですか。

観客が沢山居たのに、

彼が出てきて、

思わず劇場で、

ニワトリの首を絞めた時みたいな変な声が出ちゃったよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!wwwww
(もうこの人の顔は劇場で何度も見てる筈なのに!!!!!!)

正直、このシーンだけで一気に体感温度が上がった。w


そして最後には…因縁の2人が…!!!

これは正直、すぐにでも2人の絡みが出るであろう続編が見たい。

ある意味、「EURO MISSION」とは別ベクトルで凄いクリフハンガーだった…。




とまぁそんな感じで最後の場面で全部持って行かれちゃった様な感じ(爆)ですが、今回はスケールと肉弾が減った分、お話やファミリーのチーム感等、バランスの取れた部分が多くてこれはこれで愉快でした。

前回の「ICE BREAK」で不満を並べてた人(レビュアーの方々にも居た)も、今作を見れば許せるんじゃないかな。多分。w



とまぁそういう事で、「ワイルド・スピード」追いかけはこれで一区切り。
お疲れ様っした!!!