図師雪鷹

孤狼の血の図師雪鷹のレビュー・感想・評価

孤狼の血(2018年製作の映画)
4.3
⚠️この映画(特に最初のシーン)は絶対に食事中に見ないでください!!!!!!⚠️



舞台は昭和63年、広島県呉原市(架空の都市)。
広島大出身のエリート新人刑事日岡の視点から、ヤクザ抗争の狂気を描いた作品だ。

呉原市では尾谷組と加古村組の抗争が留まるところを知らず、日岡は、その抗争を止めようとしているマル暴刑事大上と組む。
だが大上は、刑事とは呼べないほど暴力的な男で、敵を陥れるためなら例え法を犯してでも行動に出る男だった。

そんな大上を許せなくなった日岡は、彼を陥れるための証拠をつかもうとし始める。
だが、抗争の裏には巨大な闇が蠢いていた。



容赦のないバイオレンス描写が光っていた。
自分は日本のヤクザ映画には興味がなかったが、「もっと日本のヤクザ映画を観たい」と思えるほど楽しめた作品だった。
大上さんの隠れた業績には最大限の賞賛を送りたい。それを受け継いだ日岡は、今後もきっと立派にやってくれるでしょう。大上みたいに荒くれないといいけど…どうだろうか。

主演の役所広司の演技はもちろん良かったが、やっぱり一番良かったのは日岡役の松坂桃李。だんだん狂気に染まっていく普通の男にリアリティを持たせることに成功していた。特に、目線・表情が圧倒的。最初と最後のシーンを見比べてみると全然違う。もしこの映画を知らない状態でそれらの写真だけ並べられたら、同じ役だと答えられる自信がない。
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