キルスティン

ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめのキルスティンのレビュー・感想・評価

4.3
コメディアンのクメイル・ナンジアニが自身に起きた出来事を脚本にし、自ら主人公を演じたヒューマンコメディ。パキスタン人の青年が昏睡状態に陥ったアメリカ人の元カノの両親と次第に心を通わせていく様を描く。(引用)

本作は実話であり、本人役で出演しているクメイルとエミリー本人の共同脚本。
クメイルはアメリカ生活の中で人種差別を受けることしばしば。本人はパキスタンの文化や宗教には不真面目である。好きになった白人女性エミリーと厳格なイスラム教徒の両親との狭間で"正解"を見出だせず葛藤する。
本作は単純な男女間のあーだこーだだけではない様々なテーマ要素が含まれており、人種、文化、宗教、習慣、家族、笑いw…について二人の恋愛を通して考えさせられる貴重な作品。実話だし。脚本本人たちだから、嘘っぽさがない。ハッピーエンドなんだけど、綺麗事っぽさもない。
まだお互い気持ちが残る中、別れ告げたての元カノが昏睡状態になるとか家族から勘当されるかも分からんとか状況はなかなかだと思いますが、全編通しこちらまで知的になった気になれるウィットにとんだ脚本になっています。1分に一回は笑える。これ大袈裟じゃないかも。
面白いのは、クメイルとエミリーの共同脚本なのだが、エミリーの両親(両親の心情)にスポットを当てたシーンが多く、エミリーの両親だけのシーンもあったりして、これはエミリー両親本人たちからもかなり色々聞き出しているんだろうなと想像した。
クメイルの芸人仲間をはじめ、他登場人物たちも意地悪な人が出てこない(ちょこっと人種差別役もいますが)、変な話、そこはみんな自分の人生を一生懸命生きてる人間として佇んでいるのみで平和な内容に仕上がってます。
しかしただ一つクメイルは作中失敗をおかしてます。
ママがどこにそんな人脈が?てくらい次々とクメイルに見合い相手の女性を会わせます。エミリーが入院してクメイル大変ってときも、そんなことを知るよしもないママは何度もはよ帰って来い電話をし続けますが、クメイルはそれどころではありません。しかし、その時クメイル実家で待ちぼうけを食らっている見合い相手が、ペネロペ・クルス似の最強美女!思わず、アホやなこいつ〰️人生最大のチャンス逃してるわ!と膝を叩いた私。NY行き喜ぶ前にペネロペ・クルス逃しに悔しがれ〰️!

彼女エミリー役は「レボリューショナリー・ロード」でレオ様の浮気相手役を演じたエリア・カザンの孫、ゾーイ・カザン。今回はポロリ封印してます。
ほんで、エミリーの母親役のホリー・ハンターて女優さん、世界美魔女代表フランス人女優イサベル・ユペールにすんごい似てますね。え?何?双子?本人が本人?どっちかがどっちかに寄せてきてるん?すんごい似てる。過去出演作もホリーは「ピアノ・レッスン」、イザベルは「ピアニスト」てまたややこしい。
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