SPNminaco

ライフ・イットセルフ 未来に続く物語のSPNminacoのレビュー・感想・評価

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親から子へ、子からまた親へと続く人生の(バタフライエフェクトっぽい)連鎖。だいたい5部構成の中で「信用ならない語り手」や「ヒーロー」が入れ替わり、ツイストしながら繋ぎ合わせていくストーリーテリングが大河小説みたいだった。というか、映画で文学をやりたかったような、モノローグ主導の読ませる映画。
アンサンブルキャストが豪華で巧いからまだいいものの、おかげで抽象的概念を説明するのに饒舌になってしつこくクドい。脚本家がテクニックに酔ってる感じがしてしまう。全体を通したボブ・ディラン(壁にはピンナップも)、バージョンを変え何度も流れる“Make You Feel My Love”も、ファンとしては嬉しいけど推しが強くていささか独りよがり。「いい話」へ導くキッカケとして死が繰り返されるのも安易だった。
若作りシーンと『パルプ・フィクション』コスプレが似合わなくて笑えるオスカー・アイザック、滋味深いアントニオ・バンデラスはさすがに独壇場。そして、ライア・コスタのルックスが何とも言えず良い。オリヴィア・クックのパートは何だったんだ…。親子の時代が同じ時間軸に見えるのは意図的かな。
正直、いい話よりもサミュエルLジャクソン神視点でそのままずっと観たかった。
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