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恋と嘘のoldmanSEヨKのレビュー・感想・評価

恋と嘘(2017年製作の映画)
3.2
【ネタバレなし】原作漫画&アニメ(どちらも未見)のアナザーストーリー。
少子化対策のため、16歳になると遺伝子レベルで国が選んだ最も最適なパートナーが選ばれる制度が《常識》となっている近未来…

おそらく漫画かアニメの世界観をそのまま映像化し、キャラのテンションをそのまま演じているような、予想してたけどそれ以上の雰囲気に開始10分程度でギブアップ気味になりました(笑)

ですが、主人公仁坂葵(森川葵)に選ばれた高千穂蒼佑(佐藤寛太)が登場し、三角関係が出来ると俄然ストーリーもキャラも動き出します。

この構造って、いわゆる”親が選んだいいなずけ”的な恋愛モノの古典です。
因習の中でそれぞれが葛藤し、自分と周りの幸せに悩む…

序盤のライトな雰囲気から、徐々にメインの三人の演技が入り込んできて楽しめました。

通知がくるのが16歳という設定(そのまま結婚してしまう人達もいる)が、初め妙に若いと感じたんですが映画を観ていくうちに、意外と深く考えられているのかな?とも思いました。

《気になるポツン》
国からの監視役(眞島秀和)が、黒スーツにタブレットで学校に一人ポツンといて完全に浮いてますけど、アレって生活指導の先生兼任でもいいんじゃない?とか、ひらけた公園にクレープ屋さん(温水洋一)がポツンといたり…
いつも空にはポツンと飛行船…(もしかして近未来感の演出?)
極めつけはエンドロール後の、あそこにポツンと…なぜ?(笑)

…みたいな、映像的に《ポツン》をもう少し頑張って欲しかった感じがしたんですが、SF男子目線でなくあくまで少女漫画的な映像路線ではアリなんでしょうか…

理想的な配偶者が16歳の誕生日にメールで通知されるという、相手側の設定はどうなってるんじゃ!?のギモンは最後まで晴れませんでしたが、常識となっていれば、女の子にとってはワクワクドキドキ感のやっぱ一大イベントとになるよなぁ〜みたいな描写はちょっと面白かったです。

映画でイッキでなく、ドラマでじっくり観てみたかったようにも感じました。
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