キャッチコピーをもう一つ付けるなら、"春なれや 名もなき永遠の ソメイヨシノ" ってなるのかなぁ。
60年前に校庭に植えたソメイヨシノ、60年寿命説を覆し、まだ枯れずに咲いているかを確かめに行こうとするお婆さんと、ひょんなことから同行することになった青年の話・・・本作も20分の中に人生の悲喜交々が詰まってます。
"枯れてるって知るより、咲いてると思った方が幸せかもしれない。" と躊躇するお婆さん。
"咲いてなかったら・・・咲いてるって言います。" と言い切る青年。
この老いと若さの対比が巧い。
『わさび』に続いての外山文治監督の短編ですが、このスタンスでずっと居て欲しいですね・・・村上虹郎と吉行和子のキャスティングに演技ともに申し分なしでした。