絵画に近い言語に頼らぬ表現によって、緩急少ないストーリーに関わらずラストまで集中させるような映画だった。
あらすじを読むと脳死患者家族達の葛藤がメインといった印象を受けたが、少し違う。
あまり特定の人物に肩入れせず、
ドナー、家族、恋人、医者、レシピエント、コーディネーター、臓器移植に関わる人々の行動をシンプルに観せている。
過剰なドラマチックさでお涙頂戴を誘うような意図は感じられず、立場の違いはあれど各々が真摯に命に向き合う様が描かれていた。
妙なメッセージの押し付け等無く、各々が考えるきっかけとするような作品。
個人的に免許更新して裏面に意思表示書いたばかりだったので、とてもタイムリーな映画でした。