コーディー

きっと、いい日が待っているのコーディーのレビュー・感想・評価

4.0
実話を基にしたまたまた狂った歴史。どうかしてるしずっと悲しく辛い映画やけどそんな理不尽に屈さない少年たちの姿に力も貰える良い映画でした。

1960年代後半のデンマーク、母の重病により児童養護施設に預けられることになったエリックとエルマーの兄弟。しかしそこは養護施設とは名ばかりのワンマン校長の支配下で虐待が横行する腐りきった世界だった、、

アメリカではアポロ計画真っ只中の60年代、人類が新たな飛躍を遂げようとする時代に弟エルマーも宇宙に魅了され宇宙飛行士になる夢を抱いていた。しかしそんな純粋な夢に想いを馳せる事すら許されない過酷極まる日々。隔てられ抑えられ明日の見えない闇の中で兄弟ら少年たちのそれでも心折らず前に進もうとする静かな闘いに堪らん気持ちになった。

独裁者さながらな校長の躾と言う名の暴力。子供達の可能性なんてものはハナから無視して自分の描く枠の中でそれなりに育てる。観てて危ない思想だなって恐ろしくなりました。
そして60年代後半と言えばあの映画、こんなに絡んでくるとは思わず終盤の展開はゾクゾクしましたね〜

兄弟の絆にグッとくるしエルマーになんて表情させるんだよ〜な悲しみの連続に抱きしめたくなりましたねwまさに彼らにとっての大いなる一歩の物語、素晴らしかったです!
憎らしい校長含め、子役も皆とても印象深い演技でした。