足拭き猫

ボヘミアン・ラプソディの足拭き猫のレビュー・感想・評価

ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)
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久々の20世紀FOXのロゴ映像。いつからこんな妙な音楽に?と思ったら途中からQueenバージョンなんだと。Queenってリアルタイムだったけど、ロックに興味がなかったのでほんとに有名な曲しか知らないし、成功から挫折を経て再生するという王道物語。だけど人物伝(バンド伝)でこんなにわくわくするとは。

ボヘミアンラプソディの楽曲ができる時の畳み掛けとか、登場人物の顔が次々と数秒だけアップになって、表情から、ああこの人は今こんなことを考えてるんだと察知できるテンポのよさ。多用されるので最後の方はちょっとお腹いっぱいになりましたが。

ウェンブリーの上空映像以外はCGっぽいところはなく、でもその他のエフェクトはバリバリ。世界ツアーで訪れた土地の名前が黒バックからびゅーんと出てくるところとか楽しくて。
照明も、フレディが成功するまでは外光が燦然と輝き、バンドから離れている期間はフラットで活力がない。メアリーとの窓越しのやり取りの時の部屋の色はフレディの心情を表わしていたりと、とにかく芸が細かい。

フレディの両親が愛おしかった。パキスタンから移住してきたのにきっちり英国人の恰好で、イギリスで生きるぞという覚悟と厳格さ。

となりに座っていたおばちゃんが途中からすすり泣いていたしパンフは傷物しか残ってなかった。観た知り合いも自分の青春時代の音楽体験を語ってくれて、こりゃヒットするなぁ。

ボヘミアンラプソディの全曲が流れず、おもわずサントラを買ってしまったのだが、もしかしてこれは作戦のうちのひとつか?と注文した後にちょっと苦笑いでした。

追記:監督が途中で変わったらしいが、編集はフレッチャー監督なのか。編集の妙の作品だと思うのでちょっと気になるところ。