わかっている。クイーンの伝記映画なんだから、クイーンが有名になっていく様子とか、メンバー同士の対立とか、バイセクシュアルとして苦しむフレディ・マーキュリーの姿とか、HIVで俺に残された時間はもうないんだとか、そういうのが出てくるのはわかっているんだけど映画として見せられると泣いてしまう。満員の観客を前にして（その満員というのがもう半端ない人数なんだけど）歌うフレディの姿を見るだけで「バンドっていいもんだなあ」と思って涙が出てくる。映画館でぷるぷると震えながら涙をこぼしていた。お手本のような「無名からのスタート→小成功→挫折→大成功」というストーリーの運びなんだけど、まあこれがよくハマっている……。
これは映画全体にはあまり関係ないのだが、ジョン・ディーコン（Ba.）の地味さがすごい。「Another one bites the dust」のリフを弾くシーン以外ほとんど活躍していない。髪型もちょいちょい変わっているがとくに触れられることもない。最高のベーシストである。
