Kubo

検察側の罪人のKuboのネタバレレビュー・内容・結末

検察側の罪人(2018年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

「罪を洗い流してくれる雨--なんて無いからな」
と謳い文句のようにサラッと冒頭で話す最上検事役の木村拓哉。

このあと起きるであろう不穏な空気を漂わせて
物語は幕を開ける。


Part 1 / 言葉の魔術師たち
事件の概要、巧みに操る調べの数々、事件周囲を取り囲む人物像、明言と隠元。

Part 2 / 審判
裏の裏、顔の顔
声に裏、顔に裏、、裏と裏。思惑。

Part 3 / 愚者
勝ち負けなど、存在しない善と悪。
正義はどこからやってきて、悪をどのように定めるのか。

*今作もそうだが、善悪への問いかけは永遠のテーマだと思った。


「犯罪という非日常が日常になって--非常識が常識に変っていく--そうして非常識な人間が増殖していく。」
語るのは
主人公の沖野役・二宮和也でもなく
最上役・木村拓哉でもなく
その二人を傍観し、観察している潜入記者役の吉高由里子であるがゆえに味が出ていて
素晴らしかった。


原作・製作陣・役者陣
表裏を支える三者全てが織り成した今作。
見ものです。
Kubo

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