ギャス

ゴールデン・リバーのギャスのレビュー・感想・評価

ゴールデン・リバー(2018年製作の映画)
3.4
かなり好きな物語だった。
人間くさいエピソードを散りばめながら、ある人物を殺しに行く話でもあり、一転、交流の話でもあり、破滅へ転がり落ち、安らぎを知る心のロードムービーでもある。

ネタバレ
j.c.ライリー扮するお兄さんがモテない世話焼きのいいやつ。その彼がなぜ弟にそこまで親身になるのかの話もやはりいいやつ。
粗野な世界の中で、人間として何を追求したいのかが、少しずつあらわになる過程が良かった。夜中のキャンプファイヤーでの談笑のシーンはさりげないが、後々悲しく暖かく思い出す。
弟が兄に続き歯ブラシをし始めるところも、微笑ましいと同時に、彼が実は心の中でやはり爽快な?、より良い何かを求めているのだとわかる良いシーンだった。

知識というのは頭の中にあるせいで、それを持つことはより怖い。金庫の開け方も、化学式も。逆に計り知れない力を持つことでもあるが、使い方を間違えると悲劇を生む。

念のため付け加えるが、やはり女性の登場の扱いはひどい。西部劇だと言えばそれまでだが。
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