ダイアン・クルーガーが、普通のまっとうな妻&母親って訳ではないところがミソです。スタイル良いし美人だし、肝腎なときには主張もできる頭も持ってる。でも鼻からおクスリ吸ったりタバコ吸ったり体じゅう彫り物だったり。そんなだからって理由で、夫と子供をテロで殺されたのにテロリストは無罪にされてしまい、そいつらが臆面もなく笑ってる場面を見せられてしまう。これは腹立つでしょう。
そこからの展開は正直予想通りだったけど、最後の手段に至る根拠がもう少しあったらなーと思ったり、テロリストも警告受けながらもなぜそこに居続ける？と思ったり。
この結末は決して正解ではないのだけど、そこからの生きる道が果てしなく長く苦しいだろうことは想像に難くありません。テロの先にあるものは不幸しかない。ドイツの戦後処理の弊害は昨今の映画に示されているけれど、こんなすぐそこにある問題として突きつけられた方がより伝わるように思いました。
